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仕事とストレス

私もとても、人ごとと思えない。

日経スペシャル「ガイアの夜明け」で、「ストレスに負けない!」と題して、日本のビジネスマンの「ストレス」について現状を追っていた。日本では終身雇用制が崩れ、成果主義にどんどん移行しているので、仕事に「個人の成果」が直接問われるようになり、その結果個人に多大なる負担がかかる。個人間の競争は高まり、自然的に「自分が、自分が」という「仕事や成果の奪い合い」になる。私が思うには、仕事でストレスを溜める人の中には、この「オレが、オレが」競争に勝つことができず、今まできっちりこなしてきた仕事もままならなくなった、という人も多いのではないかと思う。

私が以前在籍していた会社では、成果主義が導入される以前は皆きっちり自分の持つ仕事を「組織のために」責任を持ってこなしていたと思う。行き詰まれば上司や同僚にきちんと相談して「組織の問題」として対応していた。もちろんそこでも「個人の評価」はきっちりと行われていて、昇進もちゃんと「皆が納得できる人」がしていたと思う。つまりできない人は「いつまでもヒラ」と、ちゃんと差別化もされていた。職場内で定年の人が挨拶に来ると、皆温かい拍手をしていた。端から見ても、きっとうまく行っていたと思うだろう。

ところが成果主義になると、もうあちこちで言い古されているが「仕事の評価=個人の成果」なところがまだ多いだろう。必然的に組織内では各自が「自分の目標」に従った成果だけ追うようになる。同僚の間で「相談」するようなことは激減し、「自分の成果」のために他人をダシに使うようになる。直接の「評価者」になる上司には、なんとか「自分の成果」を解ってもらうよう、「良い評価」をもらえるよう、あること無いこと「オレがオレが」とアピールし続ける。そして実際の仕事に関わらず、上手く上司を丸め込み、良い評価をもらう人々と、実直に「組織の仕事」をこなすが、その割りには評価がもらえない、不本意な人々とが出てくる。他人を思いやることも無くなった、

そんな中で、忙しく働いているのに「自分の仕事が評価されない」と悩む人が多く出てくるのは当然で、そのストレスが原因で「うつ」になり、最悪では自殺に至る人も出ている。「2004年の自殺者数は3万2千人、特に働き盛りの30代〜50代の自殺が増加傾向にある」とのことだ。30を過ぎると、どの会社でも組織上での「役割」に変化が現れる頃だろう。良い評価を受け続けている人は昇進する時期でもある。そんな中「頑張っているのに評価してくれない」と思っている人はどんどんストレスがたまるだろう。

一度「うつ」になると、職場復帰はなかなか難しいという。私も日々の仕事で納得のいかないことが多かったが、日々、産業カウンセラーに相談してアドバイスを受け、なるべくストレスを溜めないように心がけていたが、それでもやはり「成果主義」な世の中はストレスが溜まりやすい。なんとなく「何をしても面白くない」と感じることもあるが、そういう時はさっさと食べて風呂に入って寝てしまう。「うつ」にならないべく、日頃からWeb等で情報収集して、ストレス対処法を探っている。

虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメの著者である、東京大学 大学院経済研究科・経済学部教授の高橋伸夫氏は、「成果主義では業績や成果を客観的に評価し、それを賃金に連動させ、モチベートしようとします。しかし、このこと自体がまったく無茶なこと」と言い切る。「主観的かつ多面的である評価を客観的に評価し、点数を付けるには無茶がある」とのことである。私自身もその通りであると思う。結局「成果主義」といっても、各々が掲げた「目標」の成果「のみ」で評価されていることが決して無い、という事実は、山ほど知っているからである。

とは言っても、一度「成果主義」を取り入れた会社が「年功制」に戻すのは会社の体面から行っても難しいだろう。特に「制度」躍起になって取り入れようとした「人事部門」の「評価」が悪くなってしまうので、最後は「宗教」のように「成果主義〜、成果主義」と唄い続けるしか無いのだ。日本が「長い低迷」から抜け出すのは何時か。もちろん大企業だけでなく、中小企業も含めた「景気回復」には、こういった「仕事に対する評価」を見直すことが、大事なことのうちのひとつ、と私は思うのである。

・・・「自分のケース」に当てはめると、ゾッとする(^^;。

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